当研究所について

1970年代の終わり、新たな美術雑誌とそれを支える研究所を作るというアイディアがユゼフ・グラブスキによって提出されました。この発案は、1979年のボローニャでの国際美術史学会(CIHA)後に集まった美術史家グループにより実現され、研究所ならびに出版社としてのIRSAが誕生しました(出版社:IRSA Publishing House)。『Artibus et Historiae』第1号が発行されたのは同年のことです(ただし、雑誌に記載されている発行年は1980年)。

上述の美術雑誌『Artibus et Historiae』は世界中の美術史家にとって有益な研究ツールとなることを目指すもので、この雑誌の発行にIRSA Publishing Houseの主たる目的があります。ただし、30年にわたる活動の中でIRSAは、この雑誌以外にも、美術および美術史に関する重要な本を数多く公刊してきました。

IRSAの出版物の中で特別な位置を占めるのは、著名な美術史家の論文やモノグラフからなる「Bibliotheca Artibus et Historiae」と題された研究書シリーズです。

美術品展示の分野におけるIRSAの活動の成果は、多数の展覧会カタログ にまとめられています。これらのカタログの多くは、オールド・マスターや現代美術史の研究における基本参考文献として有用です。

展覧会

 

30年にわたる活動の中でIRSA は大きな成功を収めてきましたが、それは美術史研究の実行と様々な展覧会の企画によるものです。特に優れた展覧会としては以下のものが挙げられます。
「Opus Sacrum」(1990年にワルシャワ王宮とリヒテンシュタインのファドゥーツで開催)。
フェルメールの最初期の作品《聖プラクセデス》の展示(1991年にヴァヴェル王宮で開催。《聖プラクセデス》はIRSAの調査により発見)。
エコール・ド・パリの絵画を取り上げた「ヴォイチェフ・フィバック・コレクション」展(1998年にクラクフ、1999年にウッチで開催)。
スタシス・エイドゥリゲヴィチュスの回顧展「STASYS 50」(1999年にクラクフ、2000年にヴロツワフで開催)
「Leon Tarasewicz meets Michele De Lucchi」と題されたレオン・タラセヴィツの作品展示会(2003年にミラノで開催。同市のルービン・ギャラリーでIRSAが共同企画)。
イヴォ・ザニエフスキの展覧会「Iwo Zaniewski. New Harmony Paintings」(2008年に北京の今日美術館で開催)および「The Beauty of Gentileness. New Harmony Paintings by Iwo Zaniewski」(2008年に上海のウィゾン・アート・センターで開催)。

IRSAを管轄するのはポーランド人であるため、IRSAの当初の目標の1つはポーランド美術を「国際的主流」の中に「挿入」することにありました。IRSAは展覧会の企画や学問的活動を通じてポーランド美術を振興し続けています。「鉄のカーテン」崩壊の直後、IRSAは6名の優れたポーランド人芸術家の作品展をニューヨークのハマー・ギャラリーで企画しました(1991年)。「Opening Up」と題されたこの展覧会は、ポーランドの現代美術がその歴史的トラウマにもかかわらず、美術上のたぐい稀な表現様式を持つことを示すのに貢献しました。同じ頃、IRSAはレオナルド・ダ・ヴィンチの《白貂を抱く貴婦人》に関するモノグラフを準備しました(このレオナルドの絵は、「Circa 1492. Art in the Age of Exploration」(1991~1992年、ワシントン、ナショナル・ギャラリー)という記念碑的な展覧会に出品するためクラクフのチャルトリスキ美術館から貸出)。このモノグラフはレオナルドの傑作の裏に隠された意味と来歴に新たな光を当て、ポーランド国外ではめったに見ることのできない作品を外国の人々に広く紹介すべく出版されたものです。

展覧会カタログ もご覧ください。

ユゼフ・グラブスキ
ユゼフ・グラブスキ

ユゼフ・グラブスキ
美術史学博士
IRSA(1979年にヴェネツィアで設立)
創設者・所長
『Artibus et Historiae』(1980年創刊)
編集長

美術コンサルティング

1980年代初頭以降、ユゼフ・グラブスキ は多くの国際的美術コレクション(個人および団体)創設に協力し、アドバイスを提供してきました。バーバラ・ピアセッカ・ジョンソン・コレクション(ジョンソン・アンド・ジョンソン、ニュージャージー州、アメリカ)、H・アーベル・コレクション(ミュンヘン)、ゴードン・コレクション(ロンドン)、マイヤー・コレクション(チューリッヒ)など。

この分野におけるグラブスキの豊富な経験を活かし、IRSA は顧問の役割を果たすとともに、顧客が自らの美術コレクションを構築するのを支援します。また、ポーランドや諸外国の美術品、ならびにオールド・マスターや現代美術作家の作品の取引に関してアドバイスを提供しています。

展覧会 もご覧ください。